神の井酒造

大高の地で酒造り一筋150余年
ごはんが楽しみになる酒を作りたい

 1856年創業の「神の井酒造」=大高町。3代目当主が熱田神宮の御斎田に寄進したご縁から「御神井の水の如きである」ことから『神の井』と命名されました。

大高町の古い街並みに建つ神の井酒造

 「以前は大高川に沿って造り酒屋や豆腐屋など水に関わるお店が並んでいたよ」と懐かしそうに語るのは5代目当主の久野正彦さん。大高城の麓(ふもと)の井戸水は酒を作るのに適していたことから付近には酒蔵が並び、酒蔵の裏を流れる大高川では港まで酒を運ぶ木舟が行き来していたそうです。

大高川沿いから眺める神の井酒造(酒蔵と工場)

 久野さんは、「うちのお酒は特別なものではなく、日常の中で食事がおいしくなり楽しく飲んでもらえるようなもの。みんなに喜んでもらえるお酒を作れたらそれでいいんです」と目を細めます。

5代目当主の久野正彦さん

 また「杜氏は基本的な味を守りながらも、新しいことにも挑戦しています」と笑顔を見せながら試行錯誤して作り上げた『NAGOYAクラウド』を手に取り、「大高で栽培された米『あいちのかおり』と愛知県産の酵母を使い、ラベルデザインや印刷も名古屋の人で作成するなど、全てが愛知県産なんです」と紹介してくれました。

紹介された「NAGOYAクラウド」

 神の井酒造では2月 25日に、4年ぶりに見学会を開催。毎年10月頃から始まる酒造りでほぼ毎朝米を蒸す時に使用する大きなせいろや、麹室で育てた米を冷ます蔵、冷水と酵母と麹を一緒に入れて発酵させるタンクなどが見学できます。大正元年に建てられた木造の蔵や芳醇な香りが漂うタンク室など見応え満載です。

毎朝米を蒸す大きなせいろ
麹室で2日間育てられる米
蔵で冷却される米

〈見学会〉2月25日(日)10時〜15時。入場無料。搾りたて原酒など4種類の日本酒の無料試飲。『NAGOYAクラウド』や『山田錦純米吟醸 大高』、『大吟醸 荒ばしり』などお酒の購入もできますが、支払いはこの日に限り現金のみ。

店頭でお酒の購入もできる


店頭でお酒の購入もできる

ほのぼのとした店のロゴも大高の風景に溶け込む
酒樽を使用して作った塀。建物を見るだけでも見応えありそうだ。


◎神の井酒造
緑区大高町字高見25番地
052(621)2008
ホームページ http://www.kaminoi.co.jp/index.html

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