JAみどり「名古屋 森のバタープロジェクト」
緑区で新たな特産品
試行錯誤でアボカド栽培に挑戦
JAみどりは2020年、緑区の新たな特産品を創出する目的で、温暖化に順応して商品化できる熱帯果樹「アボカド」の栽培を促進する「名古屋 森のバタープロジェクト」を発足しました。JAみどりが区内の農家に呼びかけ、現在は11人の農家が参加しています。

その中の一人、深谷アボカド園の深谷英正さん(58)にお話を聞きました。
深谷さんは5年前、区画整理で残ったブドウ畑の活用を模索している際に、同プロジェクトの話を聞き、アボカド栽培に挑戦することを決めました。深谷さんは「楽だと聞いていましたが、そんなことはなく、分からないことだらけです」と話します。アボカドは高温・低温に弱く、根が湿気に弱いけれど水は必要など、対策が多い果物。また、木が枯れてしまったり、収穫前に自然落果することもあり、収穫までに多くの手間がかかるそうです。

アボカドは中南米が原産といわれ、世界に3000以上の品種があるそうですが、その中でも深谷さんは、現在、「ベーコン」「ピンカートン」「メキシコーラ」という3品種を栽培しています。苗を育て、幹を太らせ、根を定着させるなどして、3年かけて木を育てます。4年目には実がなるように剪定し、樹形を整え、その後も虫よけのために袋がけを行います。また収穫後に追熟させるため、一度に全ての実を収穫します。昨年は約50個を収穫しましたが、中には400グラムを超えるものもあったといいます。深谷さんは「昨年、初めて実がなったときはうれしかったですね」と笑顔を見せ、今年も約30個の収穫を見込んでいるそうです。

「剪定の時期や方法など、何もかもが初めてのことばかりで、試行錯誤しながら栽培しています」と話す深谷さんは、県外での研修にも参加し、知識を他の農家に共有しています。試行錯誤を重ねながら収穫した緑区産のアボカドは実も大きく、クリーミーな味わいが楽しめるとか。

「今後は収穫できる実の数を増やし、緑区の皆さんにも食べてもらえるようにしたい」と抱負を語る深谷さん。 JAみどり総務部長の田中剛さんは「プロジェクトを完遂することが大事だと考えています。区民の皆さまに緑区の農業を知ってもらうきっかけとしても、ぜひ緑区産アボカドを食べて、応援していただけたら」と話しています。












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