薬師山 桂林寺

古鳴海の薬師堂として1177年に創建
東海四十九薬師霊場寺院の33番札所

薬師山・桂林寺は、東方薬師瑠璃光如来(薬師如来)を本尊とし、東海四十九薬師霊場寺院の33番札所でもあります。古鳴海の薬師堂として1177年に創建されたと伝えられています。当時、平清盛が京から神戸への遷都工事を行っており、鳴海郷からも多くの人々が上洛しました。その中で、最も優れた働きを見せた若者に平清盛が「高鍬」の姓と「阿弥陀如来画像」を授けたと言われています。

その後、遷都工事に参加した人が1656年に薬師堂を建立し、1776年には物道茂桂大和尚が「薬師如来座像」を本尊として開山しました。1942年には「桂林寺」と改名。昭和5年には本堂・書院などが新築されましたが、昭和20年の第二次世界大戦中の空襲で全焼しました。しかし、「本尊薬師如来座像」と「阿弥陀如来画像」は防空壕に避難し、難を逃れました。その後、昭和43年に現本堂・書院などが再建され、昭和60年には山門も建立されました。

再建された現在の本堂の中
昭和60年に建立された山門

境内には、旅人の道中の安全を願って建てられた道祖神や、奈良時代の山岳修行者・役行者像が祀られています。

道祖神の正面には「左あいばら右なるみ」と刻まれています(写真中央)
庭に祀られている役行者像

桂林寺は現在、9代目の小島義峰さんが住職を務めており、「皆さんにとって身近で来やすいアットホームなお寺でありたい」と話しています。

「お気軽にご来寺ください」と呼び掛ける住職の小島義峰さん

桂林寺では、年間を通して一般の方も参加できる催しが行われています。

・4月第1土曜 花祭り釈尊誕生会
 住職がお経を唱えた後、誕生仏(小さなお釈迦様)に一人ずつ甘茶をかけて
 お祝いします。

・7月第1土曜 七夕会
 願い事を書いた短冊を和尚様がお勤めし、それぞれ持ち帰ることができます。
 また、水風船つりや輪投げなどの接待もあります。

・春分の日/秋分の日 お彼岸の会
 普段は箱に納められている「阿弥陀如来画像」が御開帳され供養されます。

・11月第1土曜 本尊薬師如来御開帳
 普段は厨子に納められている秘仏「薬師如来座像」が御開帳されます。
 この催しの際には、本堂での琵琶やお子様のバイオリンの演奏など、
 有志の方による発表がありました。発表をご希望の方は桂林寺までご連絡ください。

また、月に一度、本堂でヨガ教室も行っています。日程や申し込みについては、
桂林寺へお問い合わせください。

◉薬師山 桂林寺

住所 緑区鳴海町字古鳴海47
電話 052−891−0484
駐車場 あり

桂林寺の駐車場
本堂前で飼育されているカメもお出迎え

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